矯正歯科治療のリスクと限界

矯正歯科治療のリスクと限界

風邪薬を飲むこと、大きな外科手術を受けること、どのような治療を受けるにも必ずそこにはリスクが存在します。矯正歯科治療においてもたくさんのメリットがある反面、潜在的なリスクというものが存在します。患者様にはメリットとリスクをご理解いただいたうえで安心して治療に臨んでいただきたく思います。

※必ずしもリスクや副作用が生じるわけではありません。

 

違和感と歯痛

矯正装置を装着後、3~5日程度違和感や歯痛が生じることがあります。通常、時間の経過とともに消失していきます。

虫歯・歯周病

歯磨きをせずに装置のまわりにプラーク(歯垢)を残したままにすると虫歯や歯周病になることがあります。適切なブラッシングを日々行うようにしましょう。

発音障害

裏側からの治療の場合は活舌が悪くなることがあります。期間には個人差がありますが慣れていきますのでご安心ください。

歯肉退縮・ブラックトライアングル

歯周病が進行している場合やブラッシング圧が強いと歯茎が下がった状態になることがあります。また、歯をきれいに並べたときに歯と歯の間の歯肉が詰まっていない状態(ブラックトライアングル)になることがあります。これは歯茎が下がったように見えますが実際は正常な歯並びなので問題ありません。

歯根吸収

治療中まれに歯根が短くなることがあります。口腔内が健康な条件下で起こる場合には何の問題もありません。ただし、口腔管理がうまくできずに歯周病を引き起こした際には、歯の寿命に影響することがあります。

骨性癒着(アンキローシス)

ごくまれに歯が骨と癒着していることがあります。その際は、専門医で癒着を剥がす処置や治療方針の変更を余儀なくされることがあります。

後戻り

きれいに並べた歯は元の位置に戻ろうとする傾向があります。歯の後戻りを防ぐためにリテーナー(保定装置)を使用しますが、リテーナーの使用時間を守っていただけない場合や舌癖などにより後戻りが生じることがあります。

 

 

矯正歯科治療にも様々なリスクが存在しますが、それ以上に得られるメリットは大きなものです。
また、担当歯科医師の知識・経験・技術はもちろんですが、矯正治療の成功には患者様の協力が不可欠です。
当院では医師・患者・スタッフが一丸となり、治療のゴールへ向かっていくよう日々診療にあたっています。