「歯列矯正は痛いもの」と、思ってはいませんか? 歯並びをきれいにしたい思いは強くても、「治療は痛くて大変そう」と不安に思い、治療に踏み込めない方もいらっしゃるかもしれません。でも、歯並びが気になるのであれば、矯正歯科のカウンセリングの受診がオススメです。
葛西モアの矯正の流れについて(無料カウンセリングのご予約もこちらからどうぞ)
このコラムでは、歯列矯正で感じる痛みの種類や期間、痛みを和らげる方法について、当院の事例をもとに詳しく解説します。まだカウンセリングに行く段階ではないかも…と思われている方も、痛みを感じるタイミングや痛みの理由などをあらかじめ知っていれば、歯列矯正に関する見方も変わってくるかもしれません。
目次
歯列矯正の痛みとは?
矯正治療で患者さんが感じる痛みは、大きく4つに分けられます。
(1)歯が動く時に生じる痛み
(2)口の中に矯正装置があたったときの痛み
(3)クリニックでの処置の際に感じる痛み
(4)日常生活における痛み
一般的に言われる「歯の矯正が痛い」とは、ほとんどが(1)の痛み。(2)と(3)の痛みは、担当する矯正歯科医の技術と努力により、異なってくる痛みです。痛みによって発生するメカニズムと対策がちがうため、ここでは一つひとつ確認していきます。
(1)歯が動く時に生じる痛み
歯を矯正するために力を加えると、移動しようとする歯の周囲で神経や血管が圧迫されて炎症を起こし、痛みが生じます。一般的には、矯正器具の調整後2〜3日の痛みがもっとも強く、食べ物を噛む時にも痛さを感じるかもしれません。
しかし歯科矯正とは、この炎症反応を利用して歯を移動させるものであり、強弱の差はありますが、矯正を行う上で痛みは必ず生じます。時間が経てば自然に治るものですが、あまりに痛みが強い場合は、我慢せずにかかりつけ医に相談しましょう。
(2)口の中に矯正装置があたる痛み
ワイヤーやブラケットを用いた矯正治療により生じる痛みです。装置に使用されている金属の部分が、口の中の粘膜に触れることで「違和感」や「痛み」を感じるものですが、治療の際、ワイヤーの処理を丁寧に行えば痛みをかなり減らせます。
「装置が当たって痛い」と感じるケースの多くは、奥歯の後側に向かって突き出した、このワイヤーの部分。
ワイヤーとブラケットを用いる矯正では、歯に取り付けた装置にワイヤーを通し、奥歯の部分で余ったワイヤーをカットします。すると、ワイヤーの尖った先端が粘膜側に向いている状態になるため、痛みを感じやすくなるのです。
そこで当院では、ワイヤーの先端が直接粘膜に触れないように歯の方向に90度に曲げ、患者さんの感じる痛みや「引っかかるような感じ」を軽減するようにしています。
(3)クリニックでの処置の際に感じる痛み
クリニックの治療において生じる痛みには、「処置中に口を開けっぱなしにする痛さ」「口に入れる器具があたる痛さ」「ワイヤーを調整する瞬間の痛み」などがあります。
処置を受ける患者さんの苦痛を軽減するために大切なのは「丁寧かつスピーディーな治療」。これは、担当する医師の技術によってかなり差が出るところです。
暗くて狭い口の中に器具を入れて細いワイヤーを通したり、複雑な構造の装置を微妙な力加減で調整したりするには、繊細さと手先の器用さが要求されます。優しい力加減で丁寧に行えば、患者さんの感じる痛みはほとんどありません。
(4)日常生活における痛み
日常生活では、食事のときに痛みを感じる方がいます。
歯列矯正中は歯に力をかけて動かしているため、歯がぐらついている状態です。 安定していないため、指で強く押したり揺さぶると動いてしまいます。その状態で強くものを噛むと、歯が揺れて痛みとなるのです。
矯正治療期間中は、できるだけ硬い食べものは避け、軟らかいものを食べるようにするのがオススメです。硬い食べ物は痛みを生じさせるだけではなく、噛む時の衝撃で装置が外れたり破損する可能性もあります。
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矯正の痛みはいつまで続く?ピークはいつ?
痛みには個人差があり、矯正器具を装着後すぐに痛みのピークがくる人と装着から2〜3日後がピークの人がいます。どちらにしても徐々に痛みが収まり、1週間程度で安定しますのでご安心ください。
矯正装置によって歯を人為的に動かす行為のため、少なからず不快感や痛みを伴いますが、その程度は人によってさまざま。痛みに弱い方もいらっしゃれば、ほとんど気にならないという方もいらっしゃいます。
矯正による痛みを和らげる方法
歯列矯正の治療が痛く苦痛を感じるのであれば、痛みを和らげる方法もあります。
痛みに耐えられず矯正をやめる人は、ほとんどいない
痛みの感じ方には個人差があるため、歯列矯正を始める前から心配する必要はありません。
矯正治療を行った3,000名以上の患者さんの中で、痛さのあまり歯科矯正を途中で止めた方は現在のところ1人もいません。そればかりか、「痛みはほとんど気にならなかった」という方もいます。
個人差のある痛みですが、「痛みはゼロではないけれど、日常生活に支障をきたさない程度の場合がほとんど」とご理解ください。
自分にあう「痛みを和らげる方法」を探しましょう
装置やワイヤーの調整をしたあとの歯の移動にともなう痛みには、鎮痛薬が有効です。
食事中に痛むのであれば、メニューの工夫で、痛みを和らげられます。舌でつぶせる軟らかさの茶碗蒸しや豆腐、そしてスープやお粥なら、歯に負担をかけません。食欲が湧かない時にも麺類なら食べやすく、適度な長さにカットしておけば軽い咀嚼で喉を通るでしょう。
矯正器具が口の中にあたって痛むなら、「歯科矯正用ワックス」などの専用グッズの利用がオススメです。樹脂やシリコンなどの柔らかい素材から作られており、痛みの原因となっている器具の部分に覆いかぶせて使います。凹凸部分がなめらかになるので、取り付けた瞬間に痛みの緩和が実感できます。
歯科矯正中の痛みは、さまざま。痛みの種類によって有効な対処法が異なります。痛みが続く場合は、早めに医師へ相談して効果的な対策をとりましょう。抱えるストレスも少なくなります。
痛みの少ない治療法「形状記憶合金ワイヤー」
痛みを軽減できるのが「形状記憶合金ワイヤー」を用いた治療です。強い力で歯を引っ張ると痛みが増し、歯を移動させるにも、かえって時間がかかります。そこで、必要最小限の力で歯を動かせるようにしたのが「形状記憶合金ワイヤー」です。
形状記憶合金には、設定温度を超えると元の形に戻ろうとして持続的に弱い力を発揮する性質があります。目標とする歯並びの形を記憶させた「形状記憶合金ワイヤー」を歯に装着すると、体温で温められたワイヤーがゆっくりと元の形に戻ろうとするのです。それにともなって歯がゆるやかに移動するため、余計な力がかかりません。
歯科矯正では治療が長期にわたることも多いので、痛みの少ない歯科矯正を選択すれば、治療期間を快適に過ごせます。
マウスピース(インビザライン)の矯正も痛みが少ない
インビザラインもワイヤー矯正にくらべて痛みが少ないと言われていますが、それは、歯を動かす速度がゆっくりだからです。
インビザラインは、2週間に一度マウスピースを交換しながら少しずつ歯を移動させますが、1回の交換で歯が移動する距離は 約0.25mm。そのため、痛みは大幅に抑えられます。
しかしすべての症例がマウスピースで治せるわけではありません。矯正歯科専門医による適切な診断を受けましょう。
痛くない歯列矯正のために矯正歯科選びは大切!
処置中の痛みの感じ方には、患者さんの緊張も大きく関係しています。そのため当院「葛西モア矯正歯科」では、リラックスして治療を受けていただけるよう、院内のデザインにもこだわっています。
「歯医者さん独特の雰囲気やニオイが苦手で、診察台に横になると、それだけで緊張してしまう」という方も多いのではないでしょうか。そこで当院は、居心地の良いプライベートサロンのような院内空間を目指しました。よい意味で「歯科医院らしくない」ホテルライクなインテリアの中、プライバシーの守られた空間で診察を行います。
「歯科矯正には痛みがつきもの」という声もありますが、当院は治療で感じる痛みのかなりの部分が、歯科医師の努力と技術で減らせるという考えです。そのため、毎回の処置で患者さんが感じるストレスを最小限にできるよう、痛みの少ない治療に力を入れています。
口の中は人体でもっともデリケートな部分の1つ。痛みを最小限にできるよう、優しく丁寧な治療を行なっていますので「痛いのが苦手」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。
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この記事の監修医師
葛西モア矯正歯科 院長
酒井 優真
Yuma Sakai
- 日本矯正歯科学会 認定医
- インビザライン公式認定ドクター
日本全国の歯科医院で矯正治療に従事し、3,000人以上の治療を担当。2017年、葛西駅前に「葛西モア矯正歯科」を開院。
歯列矯正への心理的ハードルを下げるべく、「治療中の見た目」や「痛みの少なさ」に配慮した治療に力を入れている。
<3000症例以上の豊富な経験と高度な技術で、装置の見た目にもこだわる矯正治療を提供>
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