ホワイトワイヤーは、歯列矯正で使用するワイヤーが白い色のものです。白い歯に白のワイヤーを使用するため従来の銀色のワイヤーに比べて目立ちにくく、多くの人に選ばれています。ブランケットも白や透明なものを使用すれば、さらに目立たなくなり、審美性も高くなるでしょう。
このコラムでは、ワイヤー矯正とはどのような治療であるのかを酒井院長よりご説明するとともに、目立たないワイヤーの種類についても詳しくご紹介してまいります。
目次
見た目を気にする人には、治療のハードルが高かった「ワイヤー矯正」
―ワイヤー矯正といえば、「これぞ歯列矯正」のイメージですよね。
そうですね。古くから使用されている装置なので、歯列矯正といえば、真っ先にワイヤー矯正を思い浮かべる人が多いと思います。
ワイヤー矯正はまず、1本1本の歯に、「ブラケット」という装置を歯科専用の接着剤で取り付けます。次に、ブラケットについている細い溝にワイヤーを通して固定します。毎月の調整時にワイヤーを引っ張り、歯に力を加えることで、目指す方向へと歯を移動させていくのです。
ワイヤー矯正には、歯の表側に装置をつける「表側矯正」と、裏側につける「裏側矯正」の2種類がありますが、「表側矯正」の方がより一般的です。
―ワイヤー矯正には、どんな特徴がありますか?
メリットは、適用できる症例の幅が広いことです。例えば、インビザラインの場合、歯並びによっては治療が難しい場合がありますが、ワイヤー矯正なら、基本的にどんな歯並びにも対応できます。
一方、最大のデメリットは、もっともオーソドックスな「表側矯正」を選んだ場合、「見た目」が目立つことです。ワイヤーとブラケットが人から見える位置についているので、口を開けると、歯列矯正をしていることを悟られてしまいます。
―「見た目が目立つ」、まさにそうですよね。歯の表面にギラギラした金属をつけるわけですから・・・
ひと昔前は、「ブラケット」も「ワイヤー」も銀色の金属製でしたので、歯につけた時に相当目立ってしまいました。見た目を気にする方にとって、ワイヤー矯正は非常にハードルの高い方法だったんです。
そこで、この見た目問題を解決するために登場したのが、目立たない「ホワイトワイヤー」です。
目立たないワイヤーにも種類がある
―目立たないワイヤーの登場によって、治療が受けやすくなったのですね。ホワイトワイヤーとは、どのようなものなのでしょうか?
ホワイトワイヤーは、その名の通り白色で、装着すると歯の色になじみ目立たないようになっています。
矯正治療に用いるワイヤーにはさまざまな種類がありますが、実は、ホワイトワイヤーも大きく2つのタイプに分けられます。1つは、銀色のワイヤーを白く塗装したもの、もう1つは、ロジウムという白い金属で特殊なコーティング加工をしたものです。両者の主な違いは「耐久性」にあります。
白い塗装を施しているホワイトワイヤーは、歯磨きなどの刺激によって塗料が少しずつ剥げていきます。早ければ1週間程度で、ところどころ銀色のワイヤーが露出している状態になってしまうこともあるのです。
一方、ロジウムコーティングは非常に丈夫で、結婚指輪などの加工にも使用されるほど耐磨耗性が強いものです。ロジウムのワイヤーであれば、使用中に剥げてくるようなことはほぼありません。
―目立たないホワイトワイヤーにも種類があるんですね。塗料が剥げるとかえって目立ちそうなので、個人的にはロジウムのワイヤーがいいです。
塗料が剥げるとかえって目立つというのは、その通りだと思います。治療中の見た目を気にする方には、ロジウムのワイヤーをおすすめします。
また、塗料が剥げると歯の動き方にも悪影響を与えます。ワイヤー矯正では、ブラケットの溝に通したワイヤーが少しずつ滑るように動くことで、歯に力を伝えます。つまり、ブラケットの溝はいわばレールの役割を果たすのですが、剥げた塗料はこのレールの部分に詰まってしまうのです。その結果、摩擦抵抗が生まれワイヤーの滑りが悪くなるので、歯が動きにくくなります。
どのワイヤーを使用するかは、担当の歯科医師が選びます。ロジウムのワイヤーを希望する場合は、事前にカウンセリングなどでその旨を伝え、クリニックでの取り扱いがあるかを確認しておくと良いでしょう。
―目立たないワイヤーは、ホワイトワイヤーの他にもあるのですか?例えば、無色透明なワイヤーがあればいいな、なんて思うんですが。
目立たないワイヤーには、白の他にゴールド系統の色のものもあります。銀色よりは目立ちにくいものの、やはり、白色の方が自然な色合いですね。
残念ながら、透明なワイヤーはまだありません(笑)。ですが、ホワイトワイヤーもかなり目立ちにくく進化しています。
写真で見るのと実際見るのとではまた印象が違うので、「ホワイトワイヤーがどのくらい目立たないのかが気になる」という方は、ホワイトワイヤーを扱う矯正歯科で装置の模型を見せてもらってください。ホワイトワイヤーは種類によって色味も若干異なるので、実物を見ると、歯につけた時のイメージがしやすくなりますよ。
目立たないワイヤーとセットで使用するとさらに効果的!目立たないブラケット
―目立たないワイヤーをつけるのであれば、ブラケットも目立たないものがいいんですが・・・
ブラケットにも種類があり、白色や透明タイプのものがあるので、ホワイトワイヤーとあわせて使えばさらに目立たなくできます。従来の銀色のブラケットは金属でできていますが、白や透明のものは、おもにセラミックやプラスチックから作られています。
―素材から違うんですね。目立たないブラケットでおすすめはどれでしょうか?
ブラケットの素材や機能によって治療効果も異なるので、一概にどれが優れていると決めるのは難しいのですが、「目立たない」という観点から選ぶならセラミック製が優れていると思います。
プラスチック製のブラケットは安価ですが、長く使い続けるうちに着色しやすいというデメリットがあります。一度着色してしまったブラケットは元の色に戻らないため、どうしても気になる場合は、ブラケットを交換するしかありません。
一方、セラミック製のものはプラスチックのように着色することはありません。装置をつけた当初の白さがずっとキープできるので、審美性に優れていると言えます。
目立たないホワイトワイヤーとブラケットなら、歯列矯正中も思いっきり笑える
―目立たないワイヤーとブラケットがあると思うと、歯列矯正への抵抗感がやわらぎました!
歯列矯正には数多くのメリットがあると知りながら、それでも一歩を踏み出せないという大人の方の場合、治療中の「見た目」がネックになっているケースも多いのです。
「裏側矯正」や「インビザライン」なら見た目を気にする必要はないのですが、そのぶん、費用も高額になります。装置を隠せない表側からの矯正だからこそ、ぜひ、目立たないワイヤーとブラケットを使用していただきたいと思っています。
―目立たないワイヤーとブラケットでの治療は、追加料金がかかるのですか?
クリニックによっては別途オプション料金が発生する場合もあるので、確認されることをおすすめします。
ちなみに葛西モア矯正歯科では、表側からワイヤーで矯正する場合は、すべての患者様に「ロジウムワイヤー」と「白いセラミックブラケット」を追加料金なしで使用させていただいています。
―葛西モア矯正歯科は、どうして、「目立たない歯列矯正」に力を入れているんでしょうか?
治療中の見た目は、患者様のQOL(クオリティ・オブ・ライフ=生活の質)に直結すると考えているからです。
歯列矯正には年単位での時間がかかります。最終的なゴールは美しい歯並びを手に入れることですが、そこに至る過程も重要です。治療中にも美しい口もとでいたいと願う患者さんのお気持ちに、できる限り応えたいと思っています。
当院では、矯正期間中も口もとを気にしたり隠したりすることなく、自然な笑顔で過ごしていただける治療を目指しています。目立たない矯正治療をお探しの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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葛西・西葛西で目立たないワイヤー矯正・ホワイトワイヤーの矯正なら葛西モア矯正歯科
葛西モア矯正歯科では、日本矯正歯科学会の認定医が診察をいたします。「裏側矯正」や「インビザライン」などの目立たない歯列矯正や、白い装置と白いワイヤーを標準使用する「表側矯正」で、治療中もナチュラルな笑顔でいられます。
当医院の最寄り駅は、東京メトロ東西線の「葛西駅」で、徒歩0分。船堀駅からは都営バス「葛西駅行き」、葛西臨海公園駅、舞浜駅からは京成バス「亀有駅行き」「小岩駅行き」にご乗車のうえお越しください。
瑞江駅、篠崎駅をご利用の人は、一之江駅から京成バスで9分とアクセス良好!
江戸川区で“歯科矯正”や“ホワイトニング”など、審美歯科治療をお探しなら「葛西モア矯正歯科」をぜひご検討ください。
この記事の監修医師
葛西モア矯正歯科 院長
酒井 優真
Yuma Sakai
- 日本矯正歯科学会 認定医
- インビザライン公式認定ドクター
日本全国の歯科医院で矯正治療に従事し、3,000人以上の治療を担当。2017年、葛西駅前に「葛西モア矯正歯科」を開院。
歯列矯正への心理的ハードルを下げるべく、「治療中の見た目」や「痛みの少なさ」に配慮した治療に力を入れている。
<3000症例以上の豊富な経験と高度な技術で、装置の見た目にもこだわる矯正治療を提供>
住所:〒134-0083 東京都江戸川区中葛西3-37-16 第二カネ長ビル5F
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